建材や内装材に含まれる化学物質が気化して室内の空気を汚染し、 人体に悪影響を及ぼすシックハウス症候群。 シック(=病気)ハウス(=家)は文字通り、病気を作ってしまう家のこと。 一方、構造材・床・壁等に天然素材を使った家は、化学物質の使用量が少なく、 住む人に優しい健康住宅なのです。

天然木の持つ色合いや肌触り、木に包まれた空間は、とても心地よく感じるものです。 そこには、日本古来の知恵と自然の力がありました。

木の香りの効果

『フィトンチッド』と呼ばれる木の香りは、人体にとても有益なことが様々な分野から 明らかにされ、私たちの生活の中に活用されています。 その効果は大きく分けて3つ、「リフレッシュ効果」「脱臭・消臭効果」「抗菌・防虫効果」。 自律神経を安定させたり、快眠・肝機能の改善にも効果があることも知られています。 また、悪臭を消したり、カビやダニなどの防虫にも効果的。 天然物質ですので、化学薬品を使う場合と異なり、副作用の心配もありません。 特にヒノキはその効果が高く、西洋でもアロマセラピーに活用されてきました。

触れたときの心地よさ

鉄などに比べ、木の熱伝導はとても低いという特性があります。 冬場、金属に触れると冷たく感じるのは体温が急激に金属に移っているから。 夏場になると、金属は熱を吸収し非常に熱くなってしまいす。 一方木の場合、この熱伝導(熱の移動)が穏やかなため、 夏はヒンヤリとして冬は「ヒヤッ」とした感覚が無く、一年中快適に感じることができるのです。

近年、自然素材への関心の高まりと共に、天然素材の安全性と機能性が見直され、 住宅への活用が改めて脚光を浴びています。

珪藻土の壁

珪藻土は、植物プランクトン(珪藻)が海底や湖底に堆積して化石になったもの。 火に強いその特性から、七輪・コンロ・耐火断熱レンガの材料として使われていました。 また、無数の孔が並ぶ「超多孔質構造」で呼吸するこの素材は、調湿性・脱臭性・断熱性にも優れ、住宅の壁土としても活用されています。

漆喰の壁

漆喰は、消石灰にフノリなどの海草糊と繊維(麻など)や砂を混ぜ、水で練ったもの。 その歴史は古く、世界的には3万年前の遺跡も残されています。 日本では、高松塚古墳や法隆寺などにも使われています。 防火性の高い漆喰の壁は、土蔵にも広く使われていました。 また、調湿性・断熱性も高く、カビや腐食からも守っていたのです。